私たちは婚約指輪を交換しませんでした。「じゃあ結婚指輪はいいものにしよう」と妻と相談し、世界的に有名な宝飾ブランドで奮発して結婚指輪を作りました。プラチナにダイヤモンドが入った、当時としては結構な高級品を選び、内側に相手に送る短いメッセージを入れました。妻は大変喜んでいました。
プレゼンセミナーを頑張って購入した結婚指輪を結婚式で互いの指にはめた時に、「これで夫婦になるんだ」と大きな緊張と喜びに包まれました。この結婚指輪は二人の愛の証だから大切にしなくては、と自分に言い聞かせました。それからというもの日常の生活で指輪に傷がつかないように細心の注意を払いました…最初の2~3か月間は。
数か月後には、指輪による締め付けが気になり始め、更に指輪をはめている部分の皮膚が不潔なような気がしてきました。そこで、風呂に入るときと寝る時には、結婚指輪を外すようになったのです。そうしてるうちにある日ふと気づきました、指輪がないことを!焦って風呂場の排水溝や洗濯機の裏、ベッドの下などを探し回りましたが、見つかりません。妻にはバレないように指を隠して生活しましたが、数週間後にはバレてしまいました。あの時の妻のがっかりした表情は今でも忘れられません。
結婚指輪は二人の永遠の愛を誓う大切なものです。結婚式ではめたら死ぬまで外さないでおきましょう。指輪を亡くした私からの切実なアドバイスです。